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「通信費を削りたい」——その一心で、店舗のWi-Fiをau光から楽天モバイルのテザリングに切り替えました。
月額約5,000円の固定費が浮く計算でした。最初の数ヶ月は問題なく使えていましたが、ランチのピーク時にAirペイの決済が固まるという致命的な問題が出始めました。
結論から言うと、キャッシュレス決済を使う店舗にテザリングは向いていません。結局、光回線に戻しました。この記事では、失敗の経緯と「なぜ光回線に戻す判断をしたか」を正直にお伝えします。
この記事でわかること
- au光→楽天テザリングに切り替えた理由と経緯
- テザリングで実際に起きた3つの問題
- ランチタイムにAirペイ・PayPayが止まった話
- 光回線に戻した判断基準と結果
- 店舗Wi-Fiの「正しい節約」と「やってはいけない節約」
なぜ光回線をやめてテザリングにしたのか
私は東京都内で飲食店を30年経営しています。以前はau光(ホームタイプ・月額約5,500円)を使っていました。
店舗でWi-Fiを使う場面は主に4つでした。
- 店内BGM(Spotifyをスピーカーに接続)
- 店内の映像表示(モニターでプロモーション動画を流す)
- スマホでの業務操作(予約確認・発注・SNS更新)
- キャッシュレス決済(Airペイ・PayPay)
「BGMとスマホ操作くらいなら、スマホのテザリングで十分じゃないか?」と考えたのがきっかけです。楽天モバイルならデータ無制限で月額3,278円。au光の5,500円と比べると月2,200円・年間26,400円の節約になります。
| au光 | 楽天モバイル(テザリング) | |
|---|---|---|
| 月額 | 約5,500円 | 3,278円 |
| 年間コスト差 | 約26,400円の節約(計算上は) | |
この年間26,400円の節約に目がくらんで、au光を解約しました。
最初の数ヶ月は「問題なし」だった
切り替え直後は特に問題を感じませんでした。
- BGMは途切れない
- モニターの映像も普通に再生される
- スマホの操作もスムーズ
- AirペイやPayPayの決済も通る
「やっぱり光回線は不要だったんだ」と思いました。この時点では。
テザリングで起きた3つの問題
問題① ランチタイムにAirペイの決済が固まる
一番大きな問題がこれでした。
平日のランチタイム(11:30〜13:00)はお客様が集中します。この時間帯にAirペイのカード決済が「通信中…」のまま固まることが出始めました。
- お客様がカードをかざす → 読み取りはOK → 通信が始まる → 10〜20秒間フリーズ
- 後ろに3〜4人並んでいる状態で決済が止まる → 「現金で払います」と言われる
- 最悪のケースでは通信エラーで決済自体が失敗
原因は明らかでした。ランチタイムは楽天モバイルの回線が混雑する時間帯です。店舗の周辺に利用者が多いエリアでは、昼12時前後の通信速度が極端に低下します。BGMやスマホ操作では気にならない程度の速度低下でも、Airペイのリアルタイム通信には影響が出ていました。
問題② PayPayのQRコード決済も遅延
PayPayはAirペイほどではありませんが、QRコード読み取り後の決済確認に5〜10秒かかることが増えました。通常は1〜2秒で完了するので、体感的に明らかに遅いです。
お客様が「ちゃんと支払えましたか?」と不安そうに聞いてくる場面が何度かありました。店の信頼にも関わる問題です。
問題③ 楽天モバイル自体が不調になるタイミングがある
これはテザリングの問題というより楽天モバイル側の問題ですが、まれに数分〜十数分間、極端に速度が落ちることがありました。
光回線なら「回線が不調」ということはほぼ起きません。テザリングの場合、モバイル回線の状態に店舗の業務が左右されるリスクがあります。BGMが止まる程度なら笑って済ませられますが、決済端末が使えなくなると売上に直結します。
「月2,200円の節約」と「決済トラブル」を天秤にかけた
冷静に計算してみました。
テザリングで節約できた金額 vs 失った金額
| 節約額 | 月2,200円 × 12ヶ月 = 年間26,400円 |
| 決済エラーによる 現金対応の手間 |
月2〜3回 × 対応時間 → スタッフの人件費・お客様の印象悪化 |
| お客様の信頼低下 | 「決済が遅い店」という印象 → リピート率への影響(数値化困難) |
| 私自身のストレス | 「今日のランチ、また固まらないかな…」という毎日の不安 |
月2,200円の節約のために、毎日の営業に不安を抱える価値はない。そう判断して、光回線に戻すことを決めました。
光回線に戻した結果
光回線に戻してからの変化は明確でした。
| 項目 | テザリング時代 | 光回線に戻した後 |
|---|---|---|
| Airペイの決済速度 | ランチ時に10〜20秒フリーズ | 常時2〜3秒で完了 |
| PayPayの決済確認 | 5〜10秒かかることがある | 1〜2秒で即完了 |
| 通信エラー頻度 | 月2〜3回 | 0回 |
| BGM・映像 | ほぼ問題なし | まったく問題なし |
| 私の精神状態 | ランチ前に毎回不安 | 何も気にしなくて済む |
光回線に戻してから、Airペイの決済が止まったことは一度もありません。月2,200円で「毎日の安心」を買っていると考えれば、安い投資です。
この経験から学んだ「店舗Wi-Fiの節約ルール」
今回の失敗から、店舗のWi-Fi環境について3つのルールを得ました。
ルール① キャッシュレス決済を使うなら光回線は必須
Airペイ・PayPay・Squareなどキャッシュレス決済を1つでも使っているなら、テザリングではなく光回線を使うべきです。決済は「たまに遅い」が許されない業務です。お客様が並んでいるときに「通信中…」で止まるストレスは、コスト以上のダメージがあります。
ルール② テザリングで済む店舗もある
ただし、以下の条件をすべて満たす場合はテザリングでも問題ありません。
- キャッシュレス決済を使っていない(現金のみ)
- Wi-Fiの用途がBGM・SNS更新・メール程度
- ピーク時間帯の通信速度が安定しているエリア
ルール③ 通信費の節約は「光回線の会社を変える」が正解
光回線をやめてテザリングにするのは「やりすぎ」でした。正しい節約は、光回線を維持したまま、より安い回線会社に乗り換えることです。大手キャリアの光回線からスマホとのセット割がきく回線や、格安の光コラボに乗り換えれば、月1,000〜2,000円の削減は可能です。
店舗の通信環境はどう選ぶべきか
| 店舗の状況 | おすすめの通信環境 |
|---|---|
| Airペイ・Square・PayPayを使っている | 光回線(必須) |
| POSレジ(Airレジ・スマレジ等)を使っている | 光回線(強く推奨) |
| 防犯カメラのクラウド録画をしている | 光回線(必須) |
| 現金のみ・Wi-FiはBGMとSNS程度 | テザリングでもOK |
| イベント出店・移動販売 | モバイルWi-Fi or Square(モバイル回線対応) |
光回線を安く使う方法
「光回線は高い」と思っている方に伝えたいのは、光回線の会社・プランを選べば月額3,000〜4,000円台で使えるということです。
| 回線 | 月額目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| ドコモ光(GMOとくとくBB) | 4,400円〜 | IPv6対応・工事費無料・ドコモスマホとセット割 |
| au光 | 4,180円〜 | 安定性◎・auスマホとセット割・全国対応 |
| SoftBank光 | 4,180円〜 | SBスマホとセット割・キャンペーン充実 |
| おてがる光 | 3,608円〜 | NTT回線・縛りなし・コスパ最強クラス |
スマホのキャリアに合わせてセット割を使えば、テザリングとの差額は月1,000円程度まで縮まります。月1,000円で決済の安定と安心を買えるなら、迷う理由はありません。
キャッシュレス決済の導入・見直しも同時に
光回線を整えたら、キャッシュレス決済の環境も最適化しましょう。Wi-Fiが安定していれば、Airペイ・Squareはどちらも快適に使えます。
よくある質問
Q. Squareならテザリングでも使えるのでは?
SquareはAirペイと違ってモバイルデータ通信でも動作します。テザリングではなくスマホ本体の4G/5G回線で直接使えるため、Wi-Fi不要で決済できます。ただし同時にBGMや他の機器をWi-Fiで使いたい場合は、光回線があるほうが安定します。
Q. ホームルーター(置くだけWi-Fi)はどうですか?
テザリングよりは安定しますが、基本的にはモバイル回線を使っているため、ピーク時の速度低下リスクは残ります。キャッシュレス決済を安定させたいなら、光回線が最も確実です。
Q. テザリングで問題なく使えている人もいますか?
います。エリア・時間帯・同時接続台数によっては問題が出ないこともあります。ただし「今は問題ない」が「明日も問題ない」とは限らないのがモバイル回線の特性です。店舗の業務インフラとして使うなら、安定性を優先すべきです。
Q. 光回線の工事は大変ですか?
光コラボ(ドコモ光・SoftBank光等)への乗り換えなら、既にNTT回線が引いてある建物は工事不要です。新規の場合も1〜2時間程度の簡単な工事で完了します。
まとめ|通信費の節約で「やっていいこと」と「やってはいけないこと」
| やっていいこと(効果的な節約) | やってはいけないこと(私の失敗) |
|---|---|
| 光回線の会社をより安い会社に乗り換える | 光回線をやめてテザリングにする |
| スマホのキャリアとセット割を活用する | キャッシュレス決済の通信をモバイル回線に頼る |
| 不要なオプション・契約を解約する | 業務に必要なインフラをコスト削減の対象にする |
通信費の削減は大切です。ただし「経費を削る場所」を間違えると、削った以上のダメージを受けることを身をもって学びました。
光回線は「コスト」ではなく「経営の安定インフラへの投資」です。月3,000〜5,000円で決済トラブルゼロの安心が買えるなら、それは安い投資だと今は断言できます。
