飲食店の光熱費削減|30年経営者が電気・ガス・水道で年22万円削減した実例【2026年】

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「光熱費が高いのはわかっているが、どこから手をつければいいかわからない」

「電気代の請求書を見るたびに気になるが、飲食店だから仕方ないと思っている」

——飲食店オーナーさんから本当によく聞く悩みです。

筆者は30年、実店舗を経営してきた現役の飲食店オーナー。電気・ガス・水道の3つを徹底的に見直した結果、年間22万円の光熱費削減につながりました。家賃のように交渉が必要なものだけでなく、契約の見直し・使い方の工夫・設備改善でも改善余地があります。

【結論】光熱費は3方向から削れる

  • 光熱費の適正ライン:売上の5〜8%以内
  • 30年経営者の実績:年22万円削減(電気16.8万+ガス2.4万+水道0.6万+保険2.4万)
  • 削減効果の順番:電気 → ガス → 水道(電気が全体の50〜60%)
  • 最優先は電力会社の切替(条件が合えば年5〜20万円規模の差が出ることもある)
飲食店の光熱費削減で電気代・ガス代・水道代を見直す順番
飲食店の光熱費は、電気代・ガス代・水道代を分けて見ると削減ポイントが見つけやすくなります。まず請求書を確認し、費用ゼロでできる電力会社の切替や契約内容の見直しから始めるのが現実的です。

光熱費削減の効果最大ポイントは電気代

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電気・ガスを見直すときの比較候補

飲食店では、電気だけでなくガス代もまとめて見ると判断しやすくなります。たとえば都市ガスエリアなら東邦ガスのガス・電気セット、電気単体ならリボンエナジー・シン・エナジー・おてがるでんきのような新電力も比較候補になります。

※対象エリア、契約種別、燃料費調整額、解約条件はプランごとに異なります。申し込み前に必ず各公式サイトの最新条件を確認してください。

📋 この記事でわかること

  • 飲食店の光熱費の内訳と業態別目安
  • 電気・ガス・水道それぞれの削減方法
  • 30年経営者が年22万円削減した項目別内訳
  • LED化・IH化など設備投資の費用対効果
  • 光熱費削減の優先順位ロードマップ
目次

飲食店の光熱費の内訳と目安

まず自店の光熱費の水準を把握します。

光熱費の目安(対売上比率)

売上の5〜8%以内が適正

業態・席数・厨房規模によって異なります

種類 月額の目安(20〜30坪・中規模飲食店) 光熱費全体での割合
電気代 5〜15万円 50〜60%(最優先)
ガス代 3〜10万円 30〜40%
水道代 1〜3万円 10〜15%

業態別の光熱費目安(月額)

業態 光熱費合計 特徴
カフェ・喫茶店(〜20坪) 3〜7万円 電気中心・ガス低め
ラーメン・定食(20〜40坪) 8〜15万円 ガス代が多め(仕込み・スープ)
居酒屋・ダイニング(30〜60坪) 10〜18万円 電気・ガスバランス型
焼肉・鉄板(換気設備多い) 15〜30万円 換気・空調の電気代が圧倒

光熱費合計が月商の8〜10%を超えている場合は見直しの余地があります。まず直近3〜6ヶ月の請求書を確認し、月別の推移と季節変動を把握することが第一歩です。

30年経営者の実例|年22万円削減した内訳

筆者の店(客単価2,800円・席数20)で、実際に光熱費を削減した内訳をお伝えします。

項目 見直し前 見直し後 年間削減額
電気代(新電力切替) 月52,000円 月38,000円 ▲168,000円
電気代(エアコン管理) 月2,000円削減 ▲24,000円
ガス代(業者交渉) 月42,000円 月40,000円 ▲24,000円
水道代(節水) 月15,000円 月14,500円 ▲6,000円
光熱費合計 ▲222,000円/年

特別な投資なしで年22万円。作業時間は合計で10時間程度。時給換算で年22,200円の労働——これほど割のいい仕事はありません。

👉 電気代詳細:飲食店の電気代の平均と削減方法

電気代の削減方法

光熱費の中でも電気代は最も削減効果が大きく、手段も多いです。優先度の高い順に解説します。

① 電力会社・プランの切替(即効性★★★)

2016年の電力自由化以降、事業者向けの電力プランは複数の会社から選べます。同じ使用量でも契約先を変えるだけで年間数万〜十数万円の削減が可能です。

切替の手順

  1. 直近12ヶ月の電気使用量(kWh)と料金明細を用意
  2. 電力比較サイト(エネチェンジ等)で事業者向けプランを比較
  3. 現在の契約種別(低圧・高圧)を確認
  4. 切替申込み → 旧会社への解約手続きは新会社が代行

⚠️ 注意:最低利用期間・解約違約金が設定されているプランがあります。契約前に確認しましょう。高圧受電(大型店・ビル一棟)の場合は、より大幅な削減が期待できます。

② 契約アンペア・基本料金の見直し(即効性★★★)

電気代の請求書には「基本料金」と「従量料金」が含まれます。基本料金は契約アンペア(または契約電力kW)で決まり、使用量に関係なく毎月発生します。

  • 過去1年間の最大使用電力(ピーク時のkW)を確認する
  • 契約アンペアが実際のピークより大幅に大きければ、アンペアを下げて基本料金を削減
  • 電力会社に申し込めば変更可能(変更工事が必要な場合あり)
  • 深夜営業がある店舗は「時間帯別料金プラン」でオフピーク活用

③ 厨房設備の使い方を見直す(即効性★★)

設備 削減のポイント 効果の目安
冷蔵・冷凍庫 扉の開閉回数減・パッキン確認・設定温度 月2,000〜5,000円
エアコン フィルター清掃・設定温度・営業前後ON/OFF管理 月3,000〜1万円
換気扇・排気ファン フィルター清掃・不使用時停止・インバーター制御 月1,000〜3,000円
食洗機 まとめ洗いでラン数減・お湯の設定温度見直し 月1,000〜2,000円
照明 LED化・人感センサー・閉店後の消灯徹底 月3,000〜8,000円

④ LED照明への切替(投資回収★★★)

蛍光灯・白熱球をLEDに交換するのは、初期費用はかかりますが回収期間1〜3年と短く、その後は長期間節約が続く代表的な投資です。

LED化のコスト試算例(30坪・蛍光灯20本)

  • 蛍光灯の月間電気代:約8,000円
  • LED化後の月間電気代:約3,000円(約60%削減
  • 月間節約額:約5,000円 → 年間6万円
  • LED交換費用(20本):約3〜6万円 → 回収期間:6ヶ月〜1年

法人・店舗向け電気プラン

店舗向けプランは、現在の使用量・契約電力・エリア条件を見て比較する

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ガス代の削減方法

① ガス会社・プランの切替(即効性★★)

都市ガスも2017年の自由化以降、複数社から選べます。ただしプロパンガス(LPガス)は自由化対象外のため、交渉または会社変更が必要です。

ガスの種類 見直し方法 注意点
都市ガス 自由化で新電力・ガス会社に切替可能 電気とセット割が有利なケースも
プロパンガス(LP) 現在の業者と料金交渉、または他社切替 設備(ボンベ・配管)の所有関係を確認

筆者の実例:筆者の店はプロパンガス。月42,000円払っていたものを、「近隣の相場(A4サイズの見積書)を持参して業者交渉」した結果、月2,000円下がりました。年間2.4万円の削減。「他社からも見積もり取っている」と伝えるだけで動くケースが多いです。

プロパンガスはLPガス料金適正化協議会などに相談すると、地域の適正単価の目安を教えてもらえます。

② 厨房でのガス使用を効率化する(即効性★★)

  • コンロの火力管理:調理中に不必要な強火を避ける。沸騰後は中火に落とすだけでガス使用量が10〜20%減
  • グリル・オーブンの予熱時間短縮:余分な予熱は燃料の無駄
  • バーナーの清掃:目詰まりで燃焼効率低下。月1回の清掃で効率維持
  • 鍋・フライパンのサイズとバーナーを合わせる:小さい鍋に大きなバーナーはロス大

③ IH調理への部分的切替を検討(投資回収★★)

ガスからIHへの切替は初期投資が必要ですが、電気代単価が下がっている場合や電気プランによってはトータルのエネルギーコストが下がるケースがあります。全面切替ではなく、使用頻度の低いコンロ1口だけIH化する部分的対応も有効です。

水道代の削減方法

水道代は光熱費の中では割合が小さいですが、継続的な取り組みで少しずつ改善できます。

① 節水型の蛇口・食洗機を活用する

  • センサー式・泡沫(ほうまつ)蛇口:交換費用数千円で水道使用量を20〜50%削減
  • 食洗機の活用:手洗いより節水になるケース多数。「少量ずつ」より「まとめて洗う」が効率的
  • 野菜の下処理:流しっぱなしを避け、ボウルに水を張って洗う

② 水漏れ・トイレの動作不良を定期確認する

飲食店では厨房の配管・シンク下・トイレのフロートバルブから微量の水漏れが発生していても気づかないケースがあります。月1回の目視確認・水道メーターの確認で異常を早期発見できます。

トイレのフロートバルブ不具合は修理費1〜2万円で月数千円の節約になることも。筆者も2019年にトイレのバルブ不具合を発見し、月2,500円の無駄を止めた経験があります。

③ 従業員への意識づけをする

水の使い方は習慣の積み重ねです。「食器洗い中に水を流しっぱなしにしない」「野菜洗いは流水でなくボウルを使う」といったシンプルなルールを共有するだけで効果が出ます。張り紙・朝礼での一言確認で実践できます。

光熱費削減の優先順位とロードマップ

優先度 取り組み 費用 年間効果
① 最優先 電力会社・プランの切替 無料 5〜20万円
② 優先 契約アンペアの見直し 無料〜数千円 2〜8万円
③ 優先 LED照明への切替 3〜10万円 4〜8万円
④ 推奨 ガス業者交渉・プロパン見直し 無料 2〜5万円
⑤ 推奨 設備の清掃・使い方の習慣化 ほぼ無料 2〜5万円
⑥ 検討 節水器具の導入・水漏れ修繕 数千〜2万円 1〜3万円

まず費用ゼロでできる①②④から始めると、投資なしで年間数万〜十数万円の削減が期待できます。その後、LED化など初期投資が必要な取り組みに進むのが合理的な順序です。

光熱費を「見える化」して管理する

削減に取り組む前後で効果を測定するには、光熱費の月次推移を数字で把握することが重要です。

💡 マネーフォワード クラウド会計は銀行口座や電気・ガス会社のWeb明細と連携して、光熱費の支払い実績を月次で自動集計。「今月の電気代が先月より2万円増えた」という変化に気づくことが、無駄な支出を防ぐ第一歩です。

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よくある質問

Q. 電力会社を切り替えると停電リスクは上がる?

いいえ。電力の送配電インフラは変わらず、地域の電力会社が引き続き管理します。停電リスクは切替前後で変わりません。料金の請求先が変わるだけです。

Q. テナントの場合、電気契約を自分で変更できる?

テナントが独自に電力メーターを持っている場合(個別契約)は、テナント側で自由に切替可能。ビル全体で一括管理されている場合(高圧一括受電)は、ビルオーナーとの交渉が必要です。まず現在の契約形態を確認を。

Q. プロパンガス料金が高いと感じる。どうすれば?

まず現在のガス業者に「近隣の相場と比べて高い」と伝えて値引き交渉。それでも改善されない場合は他社への切替見積もりを取ると動きが変わります。切替の際は配管・ボンベの所有関係と撤去費用を事前確認が重要。

Q. 省エネ設備の導入に補助金は使える?

中小企業向けの省エネ設備導入補助金が経済産業省・環境省から毎年公募されています。商工会議所や中小企業庁のサイトで最新情報を確認。LED化・高効率厨房機器が対象になることがあります。

Q. 光熱費削減の効果はどれくらいで現れる?

電力会社切替は切替完了の翌月から差が出始めることがあります。契約アンペア見直しも同様。使い方の工夫は当月から、LED化は導入後に反映されます。3ヶ月連続で請求書を比較すると変化を確認しやすくなります。

Q. 光熱費削減は何から始めるのが正解?

費用ゼロで年間数万〜十数万円の効果がある電力会社の切替が最優先。次に契約アンペア見直し、LED化と続きます。業者交渉(ガス)・設備見直しは継続的に取り組めばOK。

まとめ|光熱費は「契約」と「習慣」の両輪で下げる

飲食店の光熱費削減のポイントをまとめます。

  • 光熱費の目安は売上の5〜8%以内。超えていれば見直し余地あり
  • まず費用ゼロの電力会社切替・契約アンペア見直しから着手
  • LED化は回収期間が短く、長期的な節約効果が大きい優先投資
  • プロパンガスは料金交渉または業者切替で削減余地あり
  • 設備の清掃・従業員への習慣づけはコストゼロで継続効果
  • 月次で光熱費を追うことで異常の早期発見と効果測定ができる

30年経営してきた立場で断言しますが、光熱費削減は「一度やれば終わり」ではなく、定期的な見直しが効果を継続させます。筆者も3年に1回は電力会社・ガス業者を見直しています。まず直近の請求書を引っ張り出し、電力会社の切替シミュレーションを試してみてください。

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この記事を書いた人

実店舗経営30年。固定費の見直し(電気・通信・保険)で年間約19万円を削減した経験をもとに、小規模事業者が「知らないと損する」お金の話を発信。難しい経営知識より、明日から使える実践情報を優先しています。

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