法人カードの選び方|年会費・限度額・追加カードなど9項目

法人カードの選び方9項目を解説する記事のアイキャッチ

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「法人カードは何を比べて選べばよいのか」。小さな会社や個人事業主なら、ポイント還元率を見る前に、申込資格と引落口座を確認すると候補を絞りやすくなります。続いて、必要な追加カード・ETCカードの枚数、利用可能枠、年会費、会計ソフトとの連携や明細の見やすさを比べます。

先に結論|法人カードを選ぶ順番

  1. 法人代表者・個人事業主など、自分が申込対象か
  2. 希望する事業用口座を引落口座にできるか
  3. 従業員用の追加カードとETCカードを必要数発行できるか
  4. 想定する支払いに利用可能枠が見合うか
  5. 年会費と、実際に使うサービスの費用が見合うか
  6. 会計ソフト連携と明細管理が自社の運用に合うか

筆者は1993年から飲食店の店舗経営に携わり、2005年から法人を経営しています。ただし、法人カード・ビジネスカードの利用経験はありません。個人向けクレジットカードを事業用途にも使ってきた経験と、法人カード各社の公開情報を分けて説明します。商品条件は変わるため、申込前には必ず発行会社の公式情報を確認してください。

目次

法人カードを選ぶ前に確認すること

法人か個人事業主か、契約者とカード使用者を分けて考える

「法人カード」は事業向けカードの総称として使われますが、すべてが法人だけを申込対象にしているわけではありません。法人代表者と個人事業主の両方が申し込める商品もあれば、法人向けの商品もあります。また、会社が契約するカードと、代表者個人が契約するビジネスカードでは、利用代金の支払方法や必要書類が異なる場合があります。

まず候補商品の公式ページで、申込者・契約者・カード使用者・引落口座をそれぞれ確認してください。カード券面に書かれる使用者名だけで「法人名義」「個人名義」を判断しないことも大切です。違いを先に整理したい方は、法人カードと個人カードの違いをご覧ください。

申込資格と引落口座が合わない候補を先に外す

年会費やポイントが魅力的でも、自分が申し込めないカードや、希望する口座を指定できないカードは候補になりません。法人なら法人口座から支払いたいか、個人事業主なら事業用に分けた個人口座や屋号付き口座を利用したいかを決め、商品ごとの取扱いを確認します。

例えばJCBの案内では、同じ事業向けカードでも商品と申込者の属性によって設定できる口座が異なります。三井住友カードも、ビジネスオーナーズと三井住友ビジネスカードで申込対象や決済口座の条件が異なります。JCBの引落口座の説明、三井住友カードの法人向け商品比較で確認できます。

そもそも法人カードが必要か迷っている場合は、先に小さな会社で法人カードが必要になる場面を確認すると判断しやすくなります。

法人カードの選び方|比較する9項目

申込資格と引落口座が合う候補について、次の9項目を同じ条件で比べます。全部を同じ重みで採点する必要はありません。従業員にカードを渡す店なら追加カード、車で仕入れに行く店ならETC、毎月の仕入れ額が大きい店なら利用可能枠を優先します。

項目 確認すること
① 年会費 本会員・追加カード・ETCを含む年間費用
② 利用可能枠 月の支出と引落しまでの未決済額に足りるか
③ 追加カード 発行対象、枚数、費用、利用制限
④ ETCカード 必要枚数、年会費・発行費用、明細
⑤ 引落口座 法人・個人・屋号付き口座の設定可否
⑥ 還元率・ポイント 対象支払い、上限、交換先、期限
⑦ 会計ソフト連携 使うソフトへの明細取込の可否と範囲
⑧ 明細管理 利用者別の確認、データ出力、保存方法
⑨ 申込条件・審査 対象者、必要書類、設立年数などの条件

① 年会費|「無料」の条件と追加分まで計算する

年会費は永年無料、初年度のみ無料、利用額などの条件付き無料を分けて確認します。従業員用やETCのカードに別料金がかかる場合もあるため、本会員だけでなく必要な枚数を持ったときの年間費用で比べます。出張や保険の特典を実際に使うなら、有料カードも候補になります。年会費が高いほど自社に有利とは限りません。費用面の注意は法人カードのデメリットで詳しく説明しています。

② 利用可能枠|月の支出だけで決めない

仕入れ・広告費・通信費など、カードで支払う予定額を月ごとに書き出します。引落し前に翌月の利用が重なれば、月間支出より大きな枠が必要になることがあります。公表されている上限額をそのまま自社が使えるとは限らず、実際の枠は審査結果などで決まります。計算の考え方は法人カードの利用限度額をご覧ください。

③ 追加カード|誰に何枚渡すかを先に決める

従業員に仕入れや出張の決済を任せるなら、追加カードの発行対象、上限枚数、1枚ごとの費用、利用者別の上限設定を確認します。ひとりで使う場合は、この項目の優先度を下げられます。JCBの追加カード案内でも、商品によって使用者カードとETCカードの条件が異なります。

④ ETCカード|社用車と利用者の数から確認する

車での仕入れや移動が多い場合は、必要なETCカードの枚数を数えます。本体カード1枚につきETCが1枚の商品も、複数枚に対応する商品もあります。発行費用と翌年度以降の年会費、車両別に利用を追えるかも確認してください。

⑤ 引落口座|経理の運用と一致させる

法人は法人口座、個人事業主は事業用に分けた口座から支払うと、私用との区別がつきやすくなります。ただし設定可能な名義・金融機関は商品ごとに異なります。法人代表者の個人口座を選べる商品もありますが、会社経費の立替処理が必要になる場合があるため、申込条件と経理の運用を併せて確認します。

⑥ 還元率・ポイント|対象外の支払いと年会費を差し引く

ポイントは表示上の最大還元率だけで比べません。仕入れ先、公共料金、税金など、自社が実際にカード払いにする取引が対象かを確認します。仮に月20万円の支払いがすべて1%還元の対象なら年間2万4,000円相当ですが、対象外取引や上限があれば少なくなります。年会費を引いた実質的な価値で比較してください。

⑦ 会計ソフト連携|使っているソフトで確認する

freee、弥生、マネーフォワードなどを使っているなら、候補カードの明細を取り込めるか、更新頻度や対象データを確認します。連携できても、勘定科目や私用の混入を人が確認する作業は残ります。JCBの会計ソフト連携案内のように、対応商品と連携先が公式に示されている情報を確認してください。

⑧ 明細管理|利用者別に追えるか

複数人で使う場合は、誰が・いつ・どこで使ったかを管理画面で追えるか、CSVなどで出力できるかを確認します。飲食店では仕入れ、消耗品、通信費などを月次で分けられると確認しやすくなります。明細の取得と保存の方法も、利用開始前に決めておきましょう。

⑨ 申込条件・審査|通過を前提に選ばない

法人代表者と個人事業主のどちらが申込対象か、必要書類、設立年数に関する条件を確認します。審査基準は公開されておらず、申込条件を満たしても通過は保証されません。審査全般は法人カード審査で確認すること、設立直後の準備は設立1年未満の法人カード申込前の確認点に分けて説明しています。

小さな会社で候補を絞る手順

  1. 必要条件を決める:誰が使うか、毎月いくら払うか、ETC・追加カードは何枚必要かを書き出す。
  2. 申込資格と口座で絞る:条件が合わない商品は、還元率が高くても候補から外す。
  3. 年間費用と運用を比べる:本会員・追加カード・ETCの費用、明細管理、会計ソフト連携を同じ表に並べる。
  4. 公式条件を再確認する:申込前に必要書類、ポイント対象外、利用可能枠の決まり方を発行会社の最新ページで確認する。

例えば仕入れ担当者にカードを渡す店では、追加カードの管理機能が高還元率より重要かもしれません。車移動が多い店ならETCの発行枚数と明細を先に確認します。筆者の店舗経験からも、ポイントの差より支払いと経理を混ぜずに続けられることが日々の管理では大切です。ただし、これは法人カードを使用した体験談ではありません。

個人向けカードを事業専用に使う場合は分けて考える

個人事業主やひとり社長には、法人カード以外に、個人向けカードを事業の支払い専用にする選択肢もあります。ただし個人向けカードは法人カードではありません。カード会社の規約上、事業用途に使えるか、法人の経費に使う場合の契約・経理処理に問題がないかを確認してください。

三井住友カード(NL)、JCBカード W、リクルートカードは個人向けカードです。本記事では法人カードの比較対象として扱いません。3枚の条件と利用経験の区別は、個人事業主・ひとり社長が事業用に使いやすい個人カード3選にまとめています。筆者が利用したことがあるのはリクルートカードで、ほかの2枚の使用経験はありません。

法人カードの選び方に関するよくある質問

Q. 個人事業主も法人カードに申し込めますか?

個人事業主を申込対象に含むビジネスカードがあります。ただし、すべての商品に申し込めるわけではありません。対象者、必要書類、設定できる口座を商品ごとに確認してください。

Q. 年会費無料と高還元率のどちらを優先しますか?

まず必要な支払いと機能を満たすかを見ます。そのうえで、年間の対象決済額に実効還元率を掛け、年会費と追加カードの費用を差し引いて比べます。使わない特典を金額に含めないことも大切です。

Q. 追加カードやETCカードは何枚でも作れますか?

商品ごとに発行枚数、対象者、費用が異なります。必要な枚数を決めてから、発行会社の公式条件を確認してください。

Q. 法人口座を持っていないと申し込めませんか?

引落口座に代表者の個人口座を選べる事業向けカードもあります。一方、法人口座が必要な商品もあります。カード名だけで判断せず、申込者の属性と希望する口座の組合せを確認してください。

Q. 設立直後や赤字でも申し込めますか?

申込条件と必要書類は商品によって異なります。設立直後や赤字だけで可否を断定することはできません。条件を確認しても審査結果は保証されません。

まとめ|法人カードは条件と運用を先に合わせる

法人カードを選ぶときは、申込資格と引落口座を先に確認し、追加カード・ETCカード、利用可能枠、年会費、還元率、会計ソフト連携、明細管理を自社の使い方に照らして比べます。還元率だけで決めず、実際の支払いと経理を続けやすいかを重視してください。

本記事は商品のランキングではなく、比較するための判断基準を整理したものです。筆者に法人カードの利用・審査通過経験はありません。申込資格や各サービスの内容は変わるため、最後は候補商品の公式ページで最新条件を確認してください。

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この記事を書いた人

1993年から店長として飲食店の店舗経営に携わり、2005年に独立法人となって現在に至ります。飲食店業界30年以上、法人経営20年以上。固定費削減の年間約19万円は、実際の改善をもとにした概算(電気代約10万円、ガス代約5万円、通信費約3万円、決済手数料約1万円)です。法人カード・ビジネスカード、freee、マネーフォワード、カード自動連携の利用経験はありません。現在は個人向けクレジットカードを事業用途にも利用し、リクルートカードの利用経験があります。

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