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「うちの利益率って、業界的にどのくらいが普通なの?」
「頑張っているのに、なぜか手元にお金が残らない」
——飲食店オーナーさんから本当によく聞く声です。
筆者は30年、実店舗を経営してきた現役の飲食店オーナー。開業5年目に利益率5%まで落ちた時期があり、そこから12%まで回復させた経験があります。その経験から言えるのは、利益率改善は「売上を増やす」より「固定費を下げる」ほうが圧倒的に速いということです。
【結論】目標は営業利益率10%以上
- 業界平均:5〜15%(業態で幅あり)
- 赤字リスク回避ラインは10%以上を死守
- 改善の効く順番:固定費削減 → 原価改善 → 売上増加
- 固定費を月3万円削減すれば、利益率は数%単位で改善する
📋 この記事でわかること
- 飲食店の利益率の業界平均・目安(5段階評価)
- 業態別(カフェ・居酒屋・ラーメン等)の利益率の違い
- 30年経営者が利益率5%→12%に改善した実体験
- 固定費1%削減が利益率に与えるインパクト
- FLコスト管理で利益率を守る方法
飲食店の利益率の目安【5段階】
飲食店の営業利益率(売上に対する利益の割合)は、一般的に5〜15%が目安です。以下の5段階で、自分の店の位置を確認してください。
| 利益率 | 状態 | 対応 |
|---|---|---|
| 15%以上 | 優良・業界トップ水準 | 現状維持・成長投資を検討 |
| 10〜15% | 良好・安定経営 | さらなる固定費削減で上積み可能 |
| 5〜10% | 平均・改善の余地あり | 固定費・原価・人件費を見直す |
| 5%未満 | 要注意・赤字リスク | 早急に固定費・原価を見直す |
| 0%以下 | 赤字・構造的問題あり | 業態・立地・費用構造を根本から見直す |
目標は10%以上です。コロナ・景気変動・仕入れ価格上昇などの外部ショックに耐えるバッファが必要で、5〜10%だと1ヶ月の売上下振れで赤字に転落します。
業態別の利益率の目安
| 業態 | 利益率の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| カフェ・喫茶店 | 10〜20% | ドリンク原価が低い・回転率で変動 |
| ラーメン・麺類 | 10〜15% | 回転率が高い・原価管理が重要 |
| 居酒屋・ダイニング | 5〜15% | ドリンク率で利益が大きく変わる |
| 焼肉・鉄板料理 | 5〜12% | 食材原価が高め・客単価で補う |
| 定食・大衆食堂 | 5〜10% | 固定費比率が高い・回転率が命 |
| テイクアウト・弁当 | 8〜15% | 席数縛りなし・人件費率が低い |
自分の業態平均を下回っている場合、まず何が原因か特定してから動きます。次章で計算式を解説します。
利益率はどう計算するか【FLコスト】
利益率の計算式
利益率(%)=(売上 − 原価 − 人件費 − 固定費)÷ 売上 × 100
FLコスト(業界標準の管理指標)
F(Food:原価)+ L(Labor:人件費)の合計が売上の60%以内が目安
利益が残らない3つの原因
- 原価率が高すぎる(F比率30%超):仕入れ価格・ロス・メニュー設計を見直す
- 人件費率が高すぎる(L比率30%超):シフト最適化・業務効率化で対応
- 固定費が重すぎる(売上の25%超):電気・通信・保険・カード手数料を見直す
この3つのうち、最も早く・確実に改善できるのは固定費です。売上や人件費はすぐに動かせませんが、固定費は「見直す」という行動だけで削減できます。
30年経営者の実例|利益率5%→12%に改善した軌跡
筆者の店(客単価2,800円・席数20)の利益率は、時期によって大きく変動しました。具体的な推移をお伝えします。
| 時期 | 月商 | 利益率 | 状況 |
|---|---|---|---|
| 開業2年目 | 120万円 | 11% | 開業ブーストで順調 |
| 開業5年目 | 130万円 | 5% | 電気代高騰・人件費増で危機的状況 |
| 開業6〜7年目 | 140万円 | 8% | 新電力切替+通信費見直しで回復 |
| 開業10年目(現在) | 150万円 | 12% | キャッシュレス化+会計クラウド化で安定 |
5%→12%に回復させた順番
- 固定費削減(最優先):新電力切替で年16.8万円・通信費見直しで年3万円・保険見直しで年6万円=年25.8万円削減
- 原価改善(次):月1回の棚卸し・廃棄ロス管理で原価率32%→29%に
- 売上増(最後):Amex対応で客単価12%UP・キャッシュレス対応で取りこぼし防止
この順番が肝心。固定費を削減した分はそのまま利益になりますが、売上を増やすには時間もコストもかかります。5%→8%の3%改善のうち、2%分は固定費削減だけで達成できました。
固定費を1%下げると利益率はどう変わるか
【試算】月売上100万円の店舗の場合
| 項目 | 見直し前 | 見直し後 |
| 固定費合計 | 40万円(40%) | 37万円(37%) |
| 営業利益 | 5万円(5%) | 8万円(8%) |
| 利益率の変化 | 固定費3万円削減 → 利益率が5%→8%に改善(+3%) | |
固定費削減は売上増加と違い、削減した分がそのまま利益になります。筆者の店でも、電気・通信・保険の3つを見直すだけで年間19〜25万円の削減実績があります。
利益率改善の優先順位【30年経営者の結論】
30年経営してきて断言できるのは、改善の順番を間違えると時間とお金がムダになるということです。
| 優先順位 | 改善テーマ | 期間 | 難易度 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 固定費削減(電気・通信・保険) | 1〜3ヶ月 | ★☆☆ |
| 2位 | 原価改善(仕入れ・ロス) | 3〜6ヶ月 | ★★☆ |
| 3位 | 人件費改善(シフト・効率化) | 6〜12ヶ月 | ★★★ |
| 4位 | 売上増加(客単価・回転率) | 6〜24ヶ月 | ★★★ |
絶対にやってはいけないのは「売上を増やそう」と最初から広告費を投じること。利益が出ていない状態で売上を増やしても、増えた分のコストで余計に厳しくなります。
よくある質問
Q. 利益率5%は飲食店として低い?
5%は業界平均の下限。赤字ではありませんが、設備の老朽化・突発的修繕・売上の下振れに対するバッファがほぼありません。固定費削減で10%以上を目指すのが安全です。
Q. 利益率を上げるには売上を増やすべき?
順序が逆です。売上増加は広告費・仕入れコストも増えるため、利益率が比例して上がるとは限りません。まず固定費を削減して利益率の「床」を上げてから、売上拡大に投資するのが正解です。
Q. FLコスト60%以内はどこまで削れる?
理論的には55%まで削減可能ですが、接客品質・食材品質を犠牲にする危険があります。58〜60%を安定して維持するのが現実的な目標です。
Q. 利益率が業態平均より低い時、最初にやることは?
今月の固定費を一覧化すること。クラウド会計ソフトを使えば銀行・カード連携で自動集計できます。一覧化するだけで「これ無駄では?」という項目が3つは見つかります。
Q. 利益率の計算は月次・年次どちらで見る?
月次が必須。飲食店は季節変動が大きいため、月次で見ないと「どの月が危険か」が分かりません。年1回の決算時しか見ていない経営者は、赤字月を見逃している可能性が高いです。
Q. 法人化すると利益率は変わる?
直接は変わりません。ただし法人カードの活用・経費計上の幅が広がるため、間接的に1〜2%の利益率改善に繋がるケースがあります。
まとめ|利益率10%以上を死守する
飲食店の利益率改善は「売上を増やす」より「固定費を下げる」ほうが即効性があります。30年経営してきた結論:
- 目標は営業利益率10%以上(15%以上が理想)
- 改善の効く順番は固定費 → 原価 → 人件費 → 売上
- 固定費1%削減で、利益率は数%単位で改善する
- まずは今月の固定費の棚卸しから(15分でできる)
筆者も開業5年目の利益率5%から、固定費削減を軸に12%まで回復させました。難しいことは何もありません。「知っているか・やるか」の差です。
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