飲食店の利益率はどれくらい?飲食店業界30年以上の経営者が改善優先順位を解説【2026年】

「飲食店の利益率はどれくらい?飲食店業界30年以上の経営者が5%→12%に上げた実例と改善優先順位」について、飲食店や小さな会社の経営者が課題と判断ポイントを確認できるように整理したイメージ画像。実務で見直すべき点と改善の方向性を分かりやすく表している。

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「うちの利益率って、業界的にどのくらいが普通なの?」

「頑張っているのに、なぜか手元にお金が残らない」

——飲食店オーナーさんから本当によく聞く声です。

筆者は1993年から店舗経営に携わり、2005年から法人を経営する現役の飲食店オーナーです。経営改善を進めた時期に営業利益率を5%から12%まで改善した経験があります。ただし、仕入価格や人件費など経営環境は常に変わるため、現在の営業利益率は概ね7%です。毎日の数字だけで一喜一憂せず、一定期間の売上・原価・人件費を確認して問題点を見直すことを重視しています。

【結論】目標は営業利益率10%以上

  • 業界平均:5〜15%(業態で幅あり)
  • 赤字リスク回避ラインは10%以上を死守
  • 改善の効く順番:固定費削減 → 原価改善 → 売上増加
  • 固定費を月3万円削減すれば、利益率は数%単位で改善する

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📋 この記事でわかること

  • 飲食店の利益率の業界平均・目安(5段階評価)
  • 業態別(カフェ・居酒屋・ラーメン等)の利益率の違い
  • 筆者店舗で利益率5%→12%まで改善した時期と、現在約7%との違い
  • 固定費1%削減が利益率に与えるインパクト
  • FLコスト管理で利益率を守る方法
目次

飲食店の利益率の目安【5段階】

飲食店の営業利益率(売上に対する利益の割合)は、一般的に5〜15%が目安です。以下の5段階で、自分の店の位置を確認してください。

利益率 状態 対応
15%以上 優良・業界トップ水準 現状維持・成長投資を検討
10〜15% 良好・安定経営 さらなる固定費削減で上積み可能
5〜10% 平均・改善の余地あり 固定費・原価・人件費を見直す
5%未満 要注意・赤字リスク 早急に固定費・原価を見直す
0%以下 赤字・構造的問題あり 業態・立地・費用構造を根本から見直す

目標は10%以上です。コロナ・景気変動・仕入れ価格上昇などの外部ショックに耐えるバッファが必要で、5〜10%だと1ヶ月の売上下振れで赤字に転落します。

業態別の利益率の目安

業態 利益率の目安 特徴
カフェ・喫茶店 10〜20% ドリンク原価が低い・回転率で変動
ラーメン・麺類 10〜15% 回転率が高い・原価管理が重要
居酒屋・ダイニング 5〜15% ドリンク率で利益が大きく変わる
焼肉・鉄板料理 5〜12% 食材原価が高め・客単価で補う
定食・大衆食堂 5〜10% 固定費比率が高い・回転率が命
テイクアウト・弁当 8〜15% 席数縛りなし・人件費率が低い

自分の業態平均を下回っている場合、まず何が原因か特定してから動きます。次章で計算式を解説します。

利益率はどう計算するか【FLコスト】

利益率の計算式

利益率(%)=(売上 − 原価 − 人件費 − 固定費)÷ 売上 × 100

FLコスト(業界標準の管理指標)

F(Food:原価)+ L(Labor:人件費)の合計が売上の60%以内が目安

利益が残らない3つの原因

  • 原価率が高すぎる(F比率30%超):仕入れ価格・ロス・メニュー設計を見直す
  • 人件費率が高すぎる(L比率30%超):シフト最適化・業務効率化で対応
  • 固定費が重すぎる(売上の25%超):電気・通信・保険・カード手数料を見直す

この3つのうち、最も早く・確実に改善できるのは固定費です。売上や人件費はすぐに動かせませんが、固定費は「見直す」という行動だけで削減できます。

利益率5%→12%まで改善した経験とモデル試算

筆者店舗では、経営全体を見直した時期に営業利益率を5%から12%まで改善した経験があります。ただし、以下の月商・時期・施策別の数値は改善の考え方を示すモデルケースで、筆者店舗の実際の推移ではありません。また、現在も12%を維持しているわけではなく、現在の営業利益率は概ね7%です。

時期 月商 利益率 状況
開業2年目 120万円 11% 開業ブーストで順調
開業5年目 130万円 5% 電気代高騰・人件費増で危機的状況
開業6〜7年目 140万円 8% 新電力切替+通信費見直しで回復
開業10年目(現在) 150万円 12% キャッシュレス化+会計クラウド化で安定

複数の改善項目を確認する順番

  1. 固定費削減(最優先):電気代・通信費・保険料などの固定費を順番に見直す
  2. 原価改善(次):メニュー・仕入内容・仕入先を継続的に見直す
  3. 売上機会の見直し(最後):対応ブランドを広げる効果は、自店の客層と実績で確認

この順番が肝心。固定費を削減した分はそのまま利益になりますが、売上を増やすには時間もコストもかかります。5%→8%の3%改善のうち、2%分は固定費削減だけで達成できました。

👉 関連:小さな会社が毎年ムダに払っている固定費5選

固定費を1%下げると利益率はどう変わるか

【試算】月売上100万円の店舗の場合

項目 見直し前 見直し後
固定費合計 40万円(40%) 37万円(37%)
営業利益 5万円(5%) 8万円(8%)
利益率の変化 固定費3万円削減 → 利益率が5%→8%に改善(+3%)

固定費削減は売上増加と違い、削減した分がそのまま利益になります。筆者の店でも、電気・通信・保険の3つを見直すだけで年間19〜25万円の削減実績があります。

固定費削減の5テーマをまとめて読む

電気・通信・保険・カード・キャッシュレス
飲食店業界30年以上の経営者が年19万円削減した実例付き

固定費削減5選のまとめ記事へ →

利益率改善の優先順位【飲食店業界30年以上の経営者の結論】

1993年から店舗経営に携わってきて断言できるのは、改善の順番を間違えると時間とお金がムダになるということです。

優先順位 改善テーマ 期間 難易度
1位 固定費削減(電気・通信・保険) 1〜3ヶ月 ★☆☆
2位 原価改善(仕入れ・ロス) 3〜6ヶ月 ★★☆
3位 人件費改善(シフト・効率化) 6〜12ヶ月 ★★★
4位 売上増加(客単価・回転率) 6〜24ヶ月 ★★★

絶対にやってはいけないのは「売上を増やそう」と最初から広告費を投じること。利益が出ていない状態で売上を増やしても、増えた分のコストで余計に厳しくなります。

よくある質問

Q. 利益率5%は飲食店として低い?

5%は業界平均の下限。赤字ではありませんが、設備の老朽化・突発的修繕・売上の下振れに対するバッファがほぼありません。固定費削減で10%以上を目指すのが安全です。

Q. 利益率を上げるには売上を増やすべき?

順序が逆です。売上増加は広告費・仕入れコストも増えるため、利益率が比例して上がるとは限りません。まず固定費を削減して利益率の「床」を上げてから、売上拡大に投資するのが正解です。

Q. FLコスト60%以内はどこまで削れる?

理論的には55%まで削減可能ですが、接客品質・食材品質を犠牲にする危険があります。58〜60%を安定して維持するのが現実的な目標です。

Q. 利益率が業態平均より低い時、最初にやることは?

今月の固定費を一覧化すること。クラウド会計ソフトを使えば銀行・カード連携で自動集計できます。一覧化するだけで「これ無駄では?」という項目が3つは見つかります。

Q. 利益率の計算は月次・年次どちらで見る?

月次が必須。飲食店は季節変動が大きいため、月次で見ないと「どの月が危険か」が分かりません。年1回の決算時しか見ていない経営者は、赤字月を見逃している可能性が高いです。

Q. 法人化すると利益率は変わる?

直接は変わりません。ただし法人カードの活用・経費計上の幅が広がるため、間接的に1〜2%の利益率改善に繋がるケースがあります。

まとめ|利益率10%以上を死守する

飲食店の利益率改善は「売上を増やす」より「固定費を下げる」ほうが即効性があります。1993年から店舗経営に携わってきた結論:

  • 目標は営業利益率10%以上(15%以上が理想)
  • 改善の効く順番は固定費 → 原価 → 人件費 → 売上
  • 固定費1%削減で、利益率は数%単位で改善する
  • まずは今月の固定費の棚卸しから(15分でできる)

筆者店舗では、固定費だけでなく原価、人員配置、営業時間、メニューなどを見直した時期に、営業利益率を5%から12%まで改善した経験があります。ただし、現在の営業利益率は概ね7%です。過去の改善値を現在値と混同せず、経営環境に合わせて数字を継続確認する必要があります。

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この記事を書いた人

1993年から店長として飲食店の店舗経営に携わり、2005年に独立法人となって現在に至ります。飲食店業界30年以上、法人経営20年以上。固定費削減の年間約19万円は、実際の改善をもとにした概算(電気代約10万円、ガス代約5万円、通信費約3万円、決済手数料約1万円)です。法人カード・ビジネスカード、freee、マネーフォワード、カード自動連携の利用経験はありません。現在は個人向けクレジットカードを事業用途にも利用し、リクルートカードの利用経験があります。

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